漢方・薬学書籍の扉

2. 医界之鉄椎(いかいのてっつい)

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明治43年(1910)刊、所蔵本は昭和46年(1971右)の復刻版と昭和49年(1974左)の増補復刻版。明治政府の政策として西洋医学を推進していた時代に、和田啓十郎(わだけいじゅうろう)が著わした漢方書。西洋医学の不足を補う東洋医学の有用性を論じた医書。図の文章は、「前編本論緒言」の内容で、概略は「6.7歳の頃、5.6年も病に苦しんでいた家族が漢方医の治療によって改善したことに驚き、将来機会があれば漢方を学びたい」との啓十郎の思いが記されている。
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