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出雲信夫教授と明治大学などとの共同研究の成果がNutrients*に掲載されました


 総合健康メディカル研究センター長/薬物治療学研究室 出雲信夫教授と明治大学などとの共同研究の成果がNutrients*に掲載されました。
 論文では、ラクトフェリン(LF)を摂取した過体重マウス(HFマウス)と肥満マウス(ob/obマウス)の生殖能力と、その母親から産まれた仔の健康に対する効果が検証されました。その結果、過体重マウスがLFを摂取することで、母体と仔の血中グルコース濃度を正常化し、胎児の"太りすぎ"を抑制しました。これは、肥満マウスがLFを摂取することにより低下した卵巣・子宮機能が改善したのではないかと考察しています。
 LFは母乳に多く含まれる分泌型糖タンパクであり、過体重を改善することが報告されていますが、妊娠中の母体や胎児への効果については検証されてきませんでした。妊娠期の母体の過体重や肥満は、脂肪毒性や高血糖に続いて流産を引き起こすだけでなく、仔の小児期や成人期の肥満にも繋がります。本研究により、妊娠中のLFの摂取が仔への影響を低下させたと共に、雌マウスの生殖能力の向上に寄与したことを明らかにしました。

 *Nutrientsは、栄養学に関する様々な論文が載る雑誌です(IF:5.719)。

 Sato, B.; Kanai, S.; Sakaguchi, D.; Yajima, K.; Matsumoto, Y.; Morohoshi, K.; Kagaya, S.; Izumo, N.; Ichinose, M.; Kang, W.; Miyado, M.; Miyado, K.; Kawano, N.   
 Suppressive Role of Lactoferrin in Overweight-Related Female Fertility Problems. Nutrients 2022, 14, 938.
https://www.mdpi.com/2072-6643/14/5/938/htm 

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2022.03.26
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